工務店経営者インタビュー|大阪府東大阪市「株式会社じょぶ」礒山哲也様

事務所はカフェや美容院と間違いそうな、おしゃれな外観。ハイセンスな注文住宅に定評のある「株式会社じょぶ」らしい一貫したイメージは職場環境にも活かされています。インタビューに応じていただいた社長の礒山さんご自身も、ストライプのジャケットを粋に着こなすダンディな方。美観はもちろん、機能にも徹底してこだわる「じょぶ式住宅」の秘密をお伺いしてみました。

イメージの明確化により、客層の大胆なセグメントを実現

「はっきりとしたご要望をお持ちのお客さまが多いです」

ー礒山さんは二代目の社長とお聞きしています。何年前に代替わりがあったのでしょうか

礒山社長:6年前です。現在会長である先代は、もともと私の上司でした。建築業界で共に働いており、会長が独立してこの会社を立ち上げたとき「一緒にやろう」と声をかけていただきました。

ー外観も非常におしゃれですが、内装も素敵ですね。

カフェのようにおしゃれな事務所の内装

もともと工場だった物件を改装しました。2階がミーティングルームで、3階がオフィスです。1階はお客様と打ち合わせするショールームも兼ねているため、我が社らしいイメージを出すようにしています。

ーイメージといえば、ウェブサイトも非常にデザイン性が高いですが、これは客層を意識してのことですか?

はい、「こんなテイストの家づくりをしていますよ」というメッセージを発信できるようなデザインを採用しています。そのためか、お問い合わせをいただくお客さまも「こうしたデザインの住宅を建てたい」と非常にはっきりとしたご要望をお持ちの方が多いです。イメージを明確に固めると客層は絞られますが、お客様の需要と弊社の強みがしっかり合致します。

「私たちが目指しているのは『家族を守る家』です」

ーデザイン重視のお客さまが多いということですが、機能の面はどうなのでしょうか。

私の考えとしては、デザインと機能はどちらも譲れない両輪です。今まで取り扱った住宅の中には、建築家が「作品」として作った建物もありました。例えば、ガラス張りの家。とても美しいですが、住む人にとって快適とは言い難いわけです。
我々はあくまでも、家とは安心して住み続けられる「家族を守るもの」であると思っています。関西は大きな地震もありましたが、それで壊れるような家は論外です。家族の生活をしっかり守り、快適でありながら、それでいて見栄えのいい家。それが我々の目指すところです。

ーイメージを具現化するために、どのようなヒアリングをなさるのでしょうか。

工法などの技術面に関してはお客様に信頼していただいていますし、こちらも責任をもってやらせていただきますが、その前にまずクリアしないといけないのが「お金」の話です。ハウスメーカーのパッケージ商品と違って注文住宅ですから、ご要望によって予算に違いが出ます。いかにご要望と予算をすり合わせていくか。一生でいちばん大きな買い物ですから、そこをしっかりと納得していただくことが重要です。

「部品の値段まで開示する仕様書は30ページにおよぶこともあります」

ー具体的にはどのように納得してもらうのですか?

詳細なヒアリングシートでご要望を漏らさず伺い、設計図や仕様書を細かく作ることです。弊社の仕様書は20~30ページになることも多くて、車で言えばタイヤがいくら、ネジがいくら、というところまで明らかにしています。さらに、それを隅々までかみ砕いて説明します。これは非常に時間も手間もかかりますが、やるのが当然と考えています。お客さまは「ちゃんと建つんだろうか」という不安をお持ちですので、それを払拭するのが私たちの仕事です。

ーそこまでやってもらうと、満足した仕上がりになりそうです。

引き渡しのとき、家が完成するまでを記録したDVDをお客さまにお渡しするのですが、それを見て泣いてくださる方も多くて、ああ頑張ってよかったなと思います。

ー完成後もお付き合いのあるお客さまはいらっしゃいますか?

メンテナンスで長いお付き合いをさせていただいているお宅は多いですよ。自分たちが手掛けた家の前を通るときは、ドキドキしながら眺めますし(笑)、何年たっても気にかけてしまいます。

マネージャー育成とともに、来年度は新卒採用も

「コミュニケーション能力の高い女性社員が活躍しています」

ー御社にお伺いして、女性社員が多い印象を持ちました。

はい、女性のスタッフが多いです。求人への応募も過半数は女性です。私は、設計は女性に向いている仕事だと思っています。細部への気配りや、顧客とのコミュニケーションなど、我々が目指す「家族を守る家」のコンセプトにも、女性社員の活躍は不可欠です。

ー現在の社員数は何名ですか?

18名です。実は昨年、一度に5名辞めてしまった時期があり、かなりピンチだったのですが、すぐに優秀な社員が入って来てくれて助かりました。その当時は大変でしたが、会社を見つめ直す良い機会だったのかもしれません。

ー社員教育について、大切にしておられることは何でしょうか。

「考え方」だと思います。当事者意識を持つこと。例えば「自分の両親が住むとしたら?」と考えると、意識が変わってくると思うんです。そのためには、成功体験を味合わせてあげることですね。「家づくりは面白い!」という体験によって、お客さまに喜んでもらおうという姿勢や、仕事に対する責任感が芽生えてくると思います。

「リーダーとなる人材の育成が今の最重要課題です」

ー今後も社員数は増やしていくご予定でしょうか。

最終的には30人くらいの布陣を考えています。来年からは、建築系の専門学校を対象に新卒採用も行い、インターンシップもやります。ただ、最近の若い人は私たちの頃とは違いますので、根性論は通用しません。まずは待遇、次に給与の面から求人内容を見るものです。それを理解したうえで、適材適所で活かしてあげたいと思います。

ー大所帯になれば、管理も大変になってくると思いますが。

そこが最重要課題です。まずは、マネージメントを任せられるリーダーを育成すること。1人が10名を管理するとして、30名の会社なら3名は必要です。もちろん彼らにも成功体験を味わってもらいたいですし、人づくりが家づくりの強固な基礎になると私は考えています。

「インスタグラムやスタジオ、プロモーションは多方面から」

ー高槻市の素敵なモデルハウスでは、ワークショップなどもされていて楽しそうですね。

「JOB 北摂studio」といいまして、人が集まる空間を作りたいという願いを形にしたものです。ワークショップやイベントを通じて、私たちの仕事を皆さんに見ていただけたら嬉しいですね。そのようなタッチポイントは今後も増やしていく予定で、近年中に阪神間にも作りたいと考えています。高槻まで遠い方のためにというのもありますが、居住地によって客層が違うことも理由のひとつです。

ー御社は、インスタグラムもおしゃれで素敵です。

ありがとうございます。あれは女性スタッフが運用してくれているんです。写真でイメージ発信というのが、この業種には合っていると思います。お陰さまで最近、どんどん問い合わせが増えてきました。今後はますますインターネットやスマートフォンの時代になるんだと実感しています。

まとめ

デザイン性の高い注文住宅を求める方へ、的を絞り込んだ提案を行う「株式会社じょぶ」のスタイル。その根底には、先々まで快適で安全な「家族を守る家」という、作り手の思いが込められています。一見ゴルフ焼けに見える小麦色の肌は「実は、現場焼けなんです」と笑う礒山社長。率先して行動する、リーダーシップが感じられました。