多くの人がスマートフォンやタブレット、パソコンからインターネット上で情報を得ている今、リフォームの集客戦略においても、Web 広告は無視できないものとなっています。しかし、Web 広告を活用したことがない場合、多くの種類のWeb 広告の中から、自社に合った手法を探すのは難しいかもしれません。そこで、Web広告とは何か、Web広告の作成のポイントを解説していきます。
Web 広告とは
Web広告とは、Webサイトやメール、SNSなどインターネットを活用した媒体に掲載される広告をいいます。Web広告の活用には費用が発生しますが、広告によって課金方式はさまざまです。広告の表示回数やクリック回数、掲載期間、配信数などに応じて料金が発生する仕組みです。数ある Web広告の中から、工務店に向いた種類や効果について解説していきます。
Web 広告の種類
Web広告にはさまざまな種類があります。代表的なものとして、webサイト内の広告枠に決められた掲載期間の間表示される「純広告」、検索エンジンでキーワードに連動して表示される「リスティング広告」、ユーザーの属性情報にマッチングした出稿条件の広告が入札によって表示される「DSP広告」、Webメディアに記事のように掲載される「タイアップ広告」といったものが挙げられます。
Web広告の中で、地域密着型の集客が求められる工務店におすすめなのは、リスティング広告とDSP広告です。この2種類についてそれぞれ詳しく解説していきます。
リスティング広告
リスティング広告は検索連動型広告とも呼ばれるもので、GoogleやYahoo! JAPANといった検索エンジンに入力したキーワードに応じて、検索結果の上や下に表示される広告です。広告をクリックすると、リンクを貼っているホームページや広告用のページに遷移します。「リフォーム」や「注文住宅」といったキーワードで検索したユーザーに対して、広告を出すことが可能なため、自社の商品やサービスに興味を持っている人にアプローチしやすいというメリットがあります。広告費用は、ユーザーが広告をクリックすると料金が課金されるクリック課金型で、キーワードによってクリック単価が異なります。 リスティング広告が地域密着型の工務店に向いている理由には、指定した地域に絞った広告配信ができるからです。指定した地域にいるユーザーや指定した地域に関連するキーワードで検索したユーザーの検索結果に表示されるように、設定することができます。
DSP広告
DSP広告とは、広告枠のあるページをユーザーが訪問すると、ユーザーの属性に基づいた出稿条件にマッチングする広告主による入札が自動で行われ、一番高値をつけている広告主の広告が表示されるものです。ユーザー属性は年齢や性別、行動履歴、地域といったものとなり、たとえば、注文住宅を建てるなどマイホーム需要の高い30代をターゲットに絞った広告配信ができるため、工務店のWeb広告に適しています。
実際の運用はユーザー層や入札単価などを設定しておけば半自動化できますので、さほど手間はかかりません。また、上限額を設定しておけばそれ以上の広告費用が発生することはありません。
リフォームのWeb広告の作り方
では、実際に工務店がリフォームのWeb広告を作るときにはどのように進めて行けばよいのでしょうか。まずはWeb 広告作成の流れをリスティング広告を例に解説していきます。そして、Web 広告全般に共通する作成のポイントや 広告デザインのポイントについてもまとめました。
Web 広告作成の流れ
Web広告作成の流れをリスティング広告を例に解説していきます。
- アカウント登録
- アカウント構成の作成
- 広告を作成
- 入稿
- 審査
- 広告掲載
GoogleやYahoo!にアカウントを登録すると、審査が行われます。
アカウントはキャンペーン、広告グループ、広告・キーワードという階層で構成されています。基本的には1企業につきアカウントは1つ。キャンペーンは予算や配信地域、配信スケジュールなどを設定するものです。広告グループでは入札単価を調整します。キーワードと広告を広告グループでグルーピングし、類似する広告グループをキャンペーンでまとめて管理するというイメージです。
媒体の文字数などの規定に合わせて広告文の見出し、説明文を作成します。また、リンクを貼るページのURLを用意しておきます。
入稿作業はエディターを使うとオフラインで作業できるため、便利です。Googleの場合は「Adwords Editor」というツールを使用します。
広告文やリンクを貼るURLのWebページが適切であるか審査が行われます。
出稿費用の支払いが完了すると、広告掲載がスタートします。
リフォームのWeb 広告作成のポイント
リフォームのWeb広告作成を行うには、地域の属性をもとにしたニーズや競合他社のサービスの動向、自社が推したいサービスをもとに、ターゲットと宣伝するサービスを明確にしておくことが必要です。
たとえば、築年数が経過した戸建てが多いエリアの場合、50代をターゲットにした「耐震リフォーム」、60代や70代をターゲットにした「バリアフリーリフォーム」の広告が考えられます。そのうえで、ターゲットや宣伝するサービスに合わせ、たとえば、リスティング広告であればキーワードと広告文、DSP広告の場合はユーザー属性やバナー広告のデザインを決めていきます。
リフォームのWeb 広告デザインのポイント
DSP広告のバナー広告や、リスティング広告でリンク先のページを作る場合などのデザインは、ターゲットに合わせたものにすることが基本です。
たとえば、女性をターゲットにするのであれば柔らかい色合い、ファミリーがターゲットであれば暖色系のカラーのデザインが向いています。また、広告スペースにゆとりがある場合は、リフォームではビフォーアフターの画像を載せると関心を持たれやすいです。
キャッチコピーは端的に伝わりやすいものが目を惹きやすくなります。Web広告は目にした瞬間の印象で、ユーザーがクリックしてもっと深い情報を得たいと思うかが決まりますので、見やすくわかりやすいデザインにしましょう。
地域密着ならWEB以外の広告も有効！
最近ではWeb広告が注目されていますが、昔からあるチラシ配布といった手法も地域密着型の工務店には有効です。チラシは作り方や配布の仕方を工夫することで集客効果を高めることができます。
まとめ
数多くの種類があるWeb広告の中でも、工務店のリフォームの集客にはリスティング広告やDSP広告が向いています。ただし、広告の仕組みや運用方法に対する基本的な理解は必要になります。自社のサービスに合ったキーワードやユーザー属性を設定し、ほかの広告手法と併用しながら、効果的な運用を目指していきましょう。
