リフォームは工務店にとって重要な収益の柱となりますが、新規顧客を獲得するにはどのような方法で消費者にアプローチすれば良いのでしょうか?既存顧客からの紹介だけに頼っていては、受注できる仕事に限りがあります。そこで、集客の考え方の基本に触れたうえで、ホームページやWeb広告、チラシのポスティング、イベントといった集客方法ごとに、メリットやデメリットを解説していきます。
リフォームの集客の基本は消費者目線に立った露出
「消費者の目線に立って集客を行うこと」これはマーケティングの基本であり、リフォームの集客でも同様です。そのためには、消費者が立っているポジションを考えるとともに、ポジションに即した集客を獲得するための露出展開を考えていく必要があります。
消費者のポジショニングは、次の3段階に分けられます。
- 【顕在層】商品やサービスを知っていて今すぐ顧客になり得る段階…
具体的にリフォームを検討している層を指します
- 【準顕在層】ニーズがありもうすぐ顧客になる可能性が高まっている段階…
老朽化したマイホームを住みやすくする手段としてリフォームと住み替えで迷っている層、中古住宅を購入してリフォームをすることを検討している層などが該当します
- 【潜在層】顧客になる見込みがある段階…
住まいへの関心はあるが具体的な行動を起こす段階ではない層です【顕在層】商品やサービスを知っていて今すぐ顧客になり得る段階…具体的にリフォームを検討している層を指します
潜在層から準顕在層に、準顕在層から顕在層になるように、消費者を自社の顧客へと育てていきます。
Web・ホームページでの集客
あらゆる業種でWebでの集客が重視されているように、工務店がリフォームで集客を図る際にも、Web戦略は欠かせないものとなっています。
ホームページなどWebによる集客は即時性があり、多くの人に情報を届けられることがメリットです。また一方で、Webによる集客は、自社のサービスに関心がある人に絞ってアプローチすることもできます。無料ツールの利用など、コストをさほど掛けずに集客を行えることもメリットに挙げられます。
Webによる集客には、SEO対策やMEO対策による検索エンジンからのホームページへの流入獲得、SNSの活用、ポータルサイトへの掲載といったさまざまな手法があります。それぞれの顧客のポジションに合致した手法をとることが重要となるため、具体的に詳しく見ていきましょう。
Web広告での集客
Web広告による集客は、ユーザーの年代や性別、地域、Web上の検索履歴など、属性で絞り込んだ多くのターゲットに対して、的確に露出できることがメリットです。また、SEO対策やMEO対策と比較して、即効性のある集客効果を見込むことができます。さらに、紙媒体と異なりWeb広告は効果測定がしやすいこともメリットに挙げられます。
ただし、集客効果を上げるためにはリアルタイムでの効果測定が望ましく、運用に専門的な知識、手間も掛かることがデメリットです。また、Web広告の種類によって課金方式はさまざまですが、広告出稿にあたっては費用も要します。
Web広告には多彩な手法があるため、違いや基本的な仕組みを理解せずに、とりあえず使ってみるのはおすすめできません。地域密着型の工務店に適した種類の広告、具体的にはリスティング広告やDSP広告が向いており、運用も比較的容易です。Web広告についてさらに詳しく見ていきましょう。
チラシ・ポスティングでの集客
チラシのポスティングによる集客は、戸建て住宅のみ、あるいはエリア内の築古住宅のみ、1棟の大型マンションのみといった形で、リフォーム需要に結びつくターゲットに絞って配布できることがメリットです。また、郵便受けは多くの人は定期的に確認することから、目にしてもらえる可能性が高いです。一方で、ポスティングによって配布できる枚数は限られている、クレームにつながる可能性があるといったデメリットもあります。
デメリットもあるものの、チラシのポスティングによる集客は、地域密着型の工務店に向いた集客方法です。効果につながるチラシの作り方や配布の方法を見ていきましょう。
イベントでの集客
イベントでの集客とは、リフォーム相談会やリフォームフェア、地域の方やお得意様を対象にした感謝祭などの開催を指します。イベントによるマーケティングは、実際に商品やサービスに触れてもらう機会が設けられることや、記憶に残りやすいことから高いPR効果が見込め、顧客醸成に結びつきやすいことがメリットです。定期的にイベントを開催していくことで、潜在層を準顕在層に、準顕在層を顕在層に育てていく効果が期待できます。一方で、イベントの開催にあたっては、コストや手間が掛かるといったデメリットもあります。
集客に結びつくイベントの開催にはコツがあります。成功するイベント集客の例などから、どういったイベントを開催すると効果的なのか知っておきましょう。
まとめ
展開しているリフォームサービスや商圏によるターゲットの違いなどから、工務店によって集客方法に向き不向きがあります。ただし、消費者の目線に立つことの重要性や、ポジショニングに合ったアプローチを行う必要性といった、集客の基本的な考え方は変わりません。自社に合った集客方法で消費者を育てていき、顧客を獲得していきましょう。